耳の圧迫感
突発性難聴は、さまざまな症状が伴う点に大きな特徴があります。その内容によって症状の重さを判断する場合もあります。代表的なところでは耳鳴りやめまいが挙げられますし、めまいに伴って吐き気、実際に嘔吐してしまうといったケースも見られます。 そんな症状のひとつに耳の圧迫感があります。つねに耳が内部から圧迫されているような感覚があります。実際に経験したことがない人には理解しづらい感覚なのですが、痛いような感じがして、常に気になってしまい、集中力が乱れてしまいがちです。また、ひどい耳鳴りがともなうケースも見られます。軽度の段階を越え、中程度くらいの段階に達すると生じることが多いようです。それだけに早期の段階での治療がポイントとなります。 では、どうして圧迫感が生じるのでしょうか。原因不明の病気だけに理由を特定するのは難しい面もありますが、おもに内耳の循環障害によるものとされています。内耳の血管に塞栓や血栓が生じ、詰まってしまうことで圧迫感が生じるようになるのです。その結果、鼓膜が捉えた音を正しく脳に伝えていくことができず、難聴状態になってしまうのです。 治療には、おもに循環改善薬が使用されます。血管を拡張したり、血が固まりにくくなる効果をもたらすことで循環障害を解消し、圧迫感をなくすわけです。炎症によって循環障害が生じている可能性がある場合には、副腎皮質ステロイドが使用されることもあります。 圧迫感はもっともわかりやすい突発性難聴の症状といえるだけに、気づいたら早めに耳鼻科の診察を受けるように心がけましょう。
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